NTTドコモ モバイル社会研究所では、2020年1月にSNS利用動向について調査を実施しており、その分析結果が小出しでリリースされてきます。今回は、SNSの利用動向についての調査結果がさる6月29日に公表されましたので見ていきましょう。
わが国で使われている代表的なSNSである、LINE、Twitter、Facebook、Instagram、TikTokの利用率について、分析した結果が下記グラフの通りです。
想定通りではありますが、結果、LINEが最も多く72.6%でした。
続いてTwitterが 36.4%、Instagramが28.3%、Facebookが26.3%と続きました。またTikTokは3.9%にとどまっていました。
TikTokといえば、とくに若年層に人気が高いことは知られていますが、年代別でSNSの利用率を見てみると明らかになります。10代では20.8%の利用率で、Facebookを上回っていました。
また、LINEは10~70代まで全ての年代で幅広く利用されていることも明らかになりました。LINEは60代で61.1%、70代でも46.2%とシニア層でも他のSNSよりも圧倒的な利用率でした。
LINEの次に利用率が高いのはTwitterで、10代で約8割、20 代で約7割が利用しています。Instagramも若年層を中心に人気があり、10~40代までFacebookよりも利用率が高かったです。
Facebookは全世代で2~3割程度の利用率でしたが、他のSNSが年代が高くなるほど利用率が下がるのに対して、どの世代にも一定の割合で利用者がいることが分かりました。
Facebookは、わが国ではどうしても「大人のSNS」と見られがちですが、これは世界とは異なる傾向といえます。
今回の調査対象は国内だけですが、かつて世界比較のデータを取り扱った際に知ったことですが、海外ではFacebookも比較的若い世代でもそれなりに利用率が高いSNSでした。
LINEやTwitterは、わが国ではメッセンジャーとしての使い方が主といえます。一方、情報発信のために使うSNSとして海外ではFacebookの利用が進んでいるようですが、わが国の場合、Instagramがこれに代わるものとしてシェアを伸ばしているのでしょう。
<出典>
NTTドコモ モバイル社会研究所
「【SNS】LINE利用率72.6%・10代は9割超え」
https://www.moba-ken.jp/project/others/sns20200629.html