IoTで痴漢冤罪を防止するためのサービスがメディアで話題になってます! なんだそれ、と思ってググってみると、どうもまだアイデアレベルのもののようですが、大手新聞社も取り上げるほどの話題ぶり。
都心部の鉄道による通勤って、本当に大変です。私などは毎日すし詰め状態の電車に長時間揺られて通勤しなくてはならない環境に耐えかね地方移住してしまったわけですが、今思えばもうあんな通勤地獄を味わいたくありませんね。地方暮らしはストレスがありませんよ!
おっと、話がそれましたが、あれだけ混雑している通勤電車車内ですから、痴漢事件も後を絶ちません。しかし実際には冤罪も少なくなく、うかつに痴漢容疑をかけられないように満員電車に乗車する際には「両手を挙げて乗る」なんてことを実践している人もいるのだとか。
そんな痴漢冤罪ですが、これをIoTで解決できないかというアイデアが話題になっています。とある新聞報道によれば、そのサービス名称は『痴冤証明(仮称)』。小型カメラが2個内蔵されたブレスレットを両手首に装着し、乗車中は常時手元周辺を撮影し、そのデータはアプリを通じてクラウドサーバーに送信されます。万が一痴漢行為を疑われるようなことが起こったら、利用者はアプリからサービスセンサーに連絡し、疑いをかけられた時点の映像データを解析してもらいます。冤罪が確認出来たら、弁護士が作成した書名、位置情報、時間情報が記載されている『痴冤証明書』が発行されるというもの。
このいわばドライブレコーダーを身に着けるといった「IoTで痴漢冤罪から身を守ろう」というアイデアですが、じつは昨年11月に松山市で開催されたICTを活用した新たなビジネスモデルを提案し具現化する「Challenge IoT Award 2017 ビジネスモデル発見&発表会 四国大会」(主催:一般社団法人テレコムサービス協会四国支部、ICTビジネス研究会)で「ビジネス賞 テレコムサービス協会シック支部会長賞」を受賞したプロダクトでした。
プロトタイプの試作を試みたのは松山市在住のプロダクトデザイナーの山田敬宏さんと、ソフトウェアエンジニアの影浦義丈さん。「Challenge IoT Award 2017 ビジネスモデル発見&発表会 四国大会」では、この「痴冤証明(仮称)」をはじめ3つのアイデアが全国大会出場権を得て、このあと3月1日、2日の両日に東京で開催される全国大会へと駒を進めます。
ちなみに万が一の冤罪を証明するためには、ドライブレコーダーのように常時手元の動画を撮影し続ける必要があります。となると、下手をすれば逆にこのサービスが盗撮などの悪用にも使われてしまいそう。じつはこのあたりの対策アイデアも盛り込まれているようで、撮影動画はクラウドに送信され、利用者本人は映像を見ることができないシステムとなっているそうです。