ドローンの飛行許可申請がオンラインで可能に│木暮祐一のぶらり携帯散歩道

空飛ぶIoTとも言われるドローン。このドローンの飛行にあたり、国土交通省への飛行許可・承認手続きが4月2日よりオンラインで可能となりました。

ここ数年で急速な進化と普及が進んできたドローン。「空の産業革命」と呼ばれるほど産業界には大きな影響を与えています。とくに2017年は農薬散布や測量分野における活躍が目立ったことから「産業用ドローン元年」ともいわれ、今後は物流業界など他の業界にも活用範囲を広げて社会に大きな革命を起こしていきそうです。

ドローンの飛行にあたっては2015年12月より航空法に基づき飛行空域及び飛行方法が規制されるようになり、たとえば空港等の周辺や人又は家屋が密集している地域の上空を飛行する場合、あるいは夜間・目視外等で飛行を行う場合には国土交通大臣の承認が必要となりました。飛行申請手続きはこれまで必要書類を揃え審査側と何度かやり取りをしたうえで承認を得るまでに約2ヵ月もかかるとされていました。すぐに業務で飛ばしたいけど、簡単に承認を受けられないために飛行を断念したという人たちも少なくないはず。

そんな中、この飛行許可手続きにおいて大きな進展があり、4月2日よりオンラインで手続きが可能になりました。これによりインターネットを通じて場所や時間を選ばず申請ができるようになりました。手順としては、国土交通省の「ドローン情報基盤システム(DIPS)」にアクセスし質問に答えていくだけで申請手続きができます。氏名や住所、メールアドレスを入力しIDを取得後、飛行に使用する機体や操縦者の飛行履歴を入力、飛行目的や場所などの項目を入力すれば申請が完了します。記載の不備があった場合には適宜修正して再申請し、審査が通ると許可書をダウンロードできるという流れです。

ドローンの飛行許可がオンラインで可能に
ドローンの飛行許可がオンラインで可能に
申請までの流れ
申請までの流れ

ともあれ、飛行許可手続きが簡単になったからといって、これ自体がドローン飛行の安全性を高めるものというものではありません。むしろ懸念することは、飛行件数が増える一方で事故も増えてしまわないかなということ。以前、こちら(安易なドローン飛行は危険であると認識)のコラムでも書いたように、法令や技能についてある程度しっかりと学んだ上で飛行させることが重要と考えます。

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