ケータイの運び屋参上ですよ|木暮祐一のぶらり携帯散歩道

ケータイやスマホって果たして何台まで持参して飛行機に搭乗できるのでしょうか?!

関西のローカル放送にて「懐かしいケータイの特集」企画をやりたいので、50~60台を適当に見繕って持参いただき、出演してほしいという依頼が舞い込んできました。
ちなみに筆者は現在東京在住なのですが、大量のケータイコレクションを保管するために青森市に倉庫を借りていまして、もしコレクションを持参するとしたら東京から青森経由で大阪入りする必要があることをテレビ局に伝えたところ、すべて旅費を出してくれるということになったのです。

そんなわけで、冒頭の疑問が湧いてきたわけです。果たしてカバンにケータイが大量に詰まっている状態で飛行機に乗せてもらえるのでしょうか(笑)。

早速、ウェブでリサーチ。搭乗する航空会社は日本航空で、同社のウェブによるとリチウムイオン電池で「本体に内蔵されている電池のワット時定格量」が160Wh以下であれば機内持ち込みも手荷物預けも可能とあります。わりと日本では放電容量(mAh)での表記に慣れているのでワット時定格量(Wh)という単位にピンとこないのですが、調べてみるとiPhone7あたりで7Wh程度のようです。

ということで、端末1台単位で見ればまったく問題ないですね。
しかし、これが60台ともなると、合算したら160Whなんて軽く超えてしまいますね。大丈夫なのでしょうか。

日本航空のウェブにあったリチウムイオン電池の取扱い
日本航空のウェブにあったリチウムイオン電池の取扱い
ちなみに携帯電話は貴重品なので機内持ち込みにしなさいとのこと
ちなみに携帯電話は貴重品なので機内持ち込みにしなさいとのこと

放送局から依頼が来たのがとある木曜日の夕方で、土曜日日中の生放送に出演してくれということで、もっとリサーチしたいものの、日本航空の電話問い合わせ窓口もすでに営業時間終了後でしたので、もうこれは行ってみるしかないなと腹をくくることにしました。

翌金曜日、午前中に一仕事済ませた後、羽田空港へ。13:15発青森行き145便に搭乗。青森空港から倉庫まではタクシーで20分程度。
土曜日の出演番組は集合時間11時ということなので、金曜日中に大阪入りしておく必要があります。
ということで、同日青森空港18:10発 伊丹行き2158便に乗ることにしました。実質、ケータイ倉庫の滞在時間は約2時間。この間に番組が希望する端末をピックアップしなくてはなりません。結構ヘビーでした(笑)。

羽田空港ロビーでは自動走行車いすに遭遇。利用者をゲートまで送り届け、自動的にステーションに戻っていきます。

何はともあれ、ケータイ倉庫に到着。家宅捜索開始です。

初公開、これが筆者のお宝倉庫です
初公開、これが筆者のお宝倉庫です
奥までびっしりとダンボール等が積みあがっています。ほぼケータイが詰まってます
奥までびっしりとダンボール等が積みあがっています。ほぼケータイが詰まってます
重要端末は箱ごと保管していますが、かさばるので端末だけゴソゴソっと詰まっているケースもあります
重要端末は箱ごと保管していますが、かさばるので端末だけゴソゴソっと詰まっているケースもあります
番組の趣旨に沿った端末をあちこちのケースや段ボールからピックアップ。とりあえずUberEatsバッグに放り込んでいきます
番組の趣旨に沿った端末をあちこちのケースや段ボールからピックアップ。とりあえずUberEatsバッグに放り込んでいきます

今回の番組の趣旨は、通信各社から3Gサービス終了時期のリリースが出たところで、3Gといえば懐かしのガラケー、ならばショルダーホンから3Gまでを振り返る特集にして「日本のケータイの魅力を語ってほしい」ということでした。
ショルダーホンやマイクロタックなど一部の貴重端末は東京の自宅で保管しておりましたので、それらは宅配便で先送りにして、それ以外の端末を青森のケータイ倉庫からピックアップして大阪まで持参したのです。

倉庫2Fは事務所になってまして、ここで持参する端末を最終選定しました
倉庫2Fは事務所になってまして、ここで持参する端末を最終選定しました

持参する端末は、初期の携帯電話、初代iPhone(日本未発売)、iモード初号機、iアプリ初号機、カラー液晶初号機、カメラ搭載初号機、キャラクターもの、国際ローミング初期ラインアップ、おサイフケータイ初号機、FM視聴・ラジオ視聴可能端末、FOMA最初のラインアップ一式、音楽視聴に力を入れていた頃のラインアップ、ワンセグ搭載で画面を回転できる時代のラインアップ、iPhone以前のスマホ色々、などなどで計約60台ほど。このほか約10台ほどを自宅から別送済みです。

UberEatsバッグで背負ってったらウケそうですが(笑)、さすがに60台となると相当な重量になります。UberEatsバッグは案外ヤワで、重量物は運べなさそうです。なにより、貴重な端末たちですのでエア緩衝材で包んでハードケースで運ぶのが基本です。実は筆者はゼロハリやリモワのアルミスーツケースも多種所持していまして、荷物の量に応じてセレクトすることにしています。

今回の端末輸送にはこちらのゼロハリを使うことにしました
今回の端末輸送にはこちらのゼロハリを使うことにしました

今回の約60台をギリギリ納められるスーツケースが写真のゼロハリでした。このスーツケースの中にケータイがパンパンに詰まっているという状態です。

しかし、ここでまた不安がよぎります。青森→伊丹便は100席未満の小型機なのです。日本航空の規定では、サイズは45cm×35cm×20cm以内、合計100cm以内となっています。おやおや、微妙にサイズをオーバーするぞ(汗)。さらに、合計重量は10kg以内となっています。間違いなく、ケータイだけで10kgは超えてそう。
搭乗予定の機材はエンブラエル190型機なのですが、小型機の割には客席上部の収納棚が余裕がある機材で、過去に何度も搭乗した経験上このゼロハリスーツケースがぴったり収まることを実は知っています。

ともあれ、ここまで来たら空港で相談してみるしかありません。万が一搭乗させてもらえなかったら、新幹線乗り継ぎに変更するしかありません。倉庫から再びタクシーで青森空港へ移動、さっそく搭乗カウンターで事情説明です。

筆者「このスーツケースにケータイが入っているんですが、飛行機に乗れますか?!」(意味不明な質問・笑)

カウンター「手荷物に預けても、機内に持ち込んでいただいても大丈夫です」

筆者「じつはたくさんケータイが入っているんですが、持ち込みの台数の制限ってありますか?」

カウンター「とくにありません」

筆者「このスーツケースにパンパンにケータイが詰まっているんですが、本当に大丈夫ですか?!」

カウンター「(笑いながら)保安検査場で何か言われたら、カウンターで許可もらったと言ってください」

筆者「重量制限ありましたよね?」

ここでカウンターで計測したところ、なんとケータイが詰まったスーツケースの重量は16kg! 大幅な重量オーバーが発覚です。

筆者「10kg超えるので、手荷物として預けないとまずいですよね? でも貴重なコレクションなんですよ(笑)」

カウンター「はい、貴重品でしたらぜひ機内にお持ち込みください。本日の便はかなり空席がございますから、大丈夫です」

ということで、無事にケータイコレクションを機内に持ち込めることになりました。
やはり保安検査場で「ケータイを全部出してください」「いやそれは無理(笑)、スーツケースは開けてもいいからそれで荷物確認してください」などといった一悶着がありましたが、なんとか通過して飛行機に搭乗へと相成りました。

無事、搭乗口に到着。もうほんと、めっちゃ重いっす
無事、搭乗口に到着。もうほんと、めっちゃ重いっす
そして機内へ。はい、エンブラエル190は収納棚にこのスーツケースがぴったり収まるんですよ
そして機内へ。はい、エンブラエル190は収納棚にこのスーツケースがぴったり収まるんですよ

無事大阪入りし、放送局が手配してくれたホテルでゆっくり寛がせていただいて、翌昼、いよいよ局入りです。
11:00から打合せとセッティング、12:45からリハーサル、本番は14:54からという感じで、1日がかりのお仕事に。

目的地到着。梅田駅近くの毎日放送さんです
目的地到着。梅田駅近くの毎日放送さんです
なんと控室まで用意してくださいました!
なんと控室まで用意してくださいました!

あくまで主役はケータイたち、私はその主役たちの保護者みたいなものです。一つひとつの端末に愛着がありますし、その時代で輝いてきた立役者ばかり。そんなケータイたちの軌跡を可能な限り紹介してあげたいと常々思っています。

出演した番組では、このケータイ特集で約15分の尺を用意してくださいました。限られた時間の中でしたが、視聴者の皆さんに「懐かしいな」と思っていただける放送になったのではないかと思います。

スタジオにて
スタジオにて

ということで、久しぶりに楽しいお仕事をさせていただきました。
それにしても、倉庫に詰まったケータイを何か活用したいですね。どこかで博物館とかやりたいな、と考えている今日この頃です。

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