睡眠アプリとして知られている「Sleep Cycle」(iOS、Android)。筆者もこのアプリの登場時から愛用しています。自身の記憶によれば、このアプリはもともと快適な目覚めのために眠りの深さを推定し、眠りの浅いところでちゃんと起こしてくれる目覚ましアプリという位置づけだったと思うのですが、最近ではすっかり睡眠分析をしてくれるアプリとして定着しているようです。その「Sleep Cycle」がこのほどアップデートしたと思ったら、なんと「いびき」を検出して自動録音までしてくれる機能が搭載されました。
■眠りの深さを検出してくれるアプリ
このSleep Cycleは、iPhone 3Gが登場以降、ユニークなアプリとして瞬く間に知られていった目覚ましアプリで、筆者もかれこれ8年ほど愛用しています。当初のこのアプリは、目覚まし時刻を設定してiPhoneをアダプタに接続して常時充電される状態にし睡眠中のベッドにiPhoneごと仕込んでおくことで、ベッドの振動などから眠りの深さを分析して設定した時間の直前で最も眠りの浅いところでアラームを鳴らしてくれるというものでした。
ところが、このアプリの提供事業者には睡眠に関わる世界中のユーザーの傾向が収集されるわけで、のちに睡眠分析結果が様々な統計と共に見ることができるようになり、自身の「眠り」について詳しく知ることができるアプリとして広く定着していったようです。
実際にはこんなことが分かります。たとえば曜日別快眠度。これは当たり前ですが筆者の場合、土曜日の睡眠が最もシアワセなようです。ちゃんとその傾向が見られますね。
筆者の場合、やたらと出張が多いので各地に泊まっています。そうしたところでの仮眠度との関係も見られます。ちなみにこの結果は場所の問題とは言い切れませんね。何のためにその場所に出張して宿泊したのかの理由を振り返ると、場所よりも仕事の都合で安眠できなかったことが鮮明に思い起こされます(笑)
長期間データを取得することでこんな裏付けデータも見えてきます。たとえば気圧が高いと快眠度は高くなり、逆に気圧が低いと快眠度が落ちるんですね。そしてなんと月齢が新月の時は快眠度が高くなることも!
■なんといびきの自動録音機能まで
このSleep Cycleは、もともとはスマートフォンの加速度センサーを使って振動で眠りの深さを検知していたようですが、2015年秋のアップデートで、加速度センサーを使って検知するか、マイク(収音)によって検知するかを選択できるようになりました。
近年、睡眠時無呼吸症候群が話題になり、睡眠中の状態を検査する人を周囲に見かけるようになりましたが、Sleep Cycleがマイクによって眠りの深さを計測するとなれば、いずれこうした睡眠時の健康上の異常などの検出も可能になればよいなと思っていました。そんな矢先、2017年4月末のアップデートで、なんと突然「いびき」の収音が開始されたことに気がつきました。筆者もいびきを気にしていたので、これは自身のいびきの状態を知る上で画期的なアップデートですね。
そしていびきの記録はグラフ上の表示にとどまらず、なんと自動録音までされていることに気がつきました。自分のいびきをはじめて聞いて、愕然としました(笑) 今は、いびきの収音だけのようですが、これがいずれ病気などの前兆を知ることができる機能に発展するとよいですね。