24時間いつでもスマホから健康医療相談できるアプリ「HELPO」|木暮祐一のぶらり携帯散歩道

「富山の置き薬」のごとく、とりあえずスマホに入れておけば万が一体調を崩したり、健康に不安を感じた時にいつでもチャットで健康医療相談が利用できるアプリがあります。ソフトバンクのグループ企業であるヘルスケアテクノロジーズが展開する「HELPO」です。先行して2020年7月から法人や自治体向けに提供されていたアプリでしたが、このほど12月1日より一般ユーザー向けにもサービス提供が開始されました。

メインの機能は24時間365日、いつでもチャットで健康医療相談が受けられる「健康医療相談」機能です。同社が直雇用する医師、看護師、薬剤師がスタンバイしており、困りごとに的確にアドバイスがもらえます。
このほかに「病院検索」、「HELPOモール」(ECサイト)、「オンライン診療利用支援サービス」などがアプリから利用できます。すなわちチャットで体調などを相談した上で、病院へ行くまでもなく一般薬で済むようであれば、HELPOモールで薬品を購入して、しかも都内であれば最短3時間で配送してくれます。あるいは専門医に診察してもらったほうがよいということになれば、最寄りの医療機関を検索することができますし、あるいはオンライン診療につないでアプリの画面越しに医師の診察を受けることもできます。オンライン診療では接続先の医療機関の対応次第ですが、オンラインで処方箋の発行をしてもらい近隣の薬局で薬を処方してもらったり、あるいは薬自体を配送してもらうことも可能です。

HELPO画面イメージ
HELPO画面イメージ

病院で診察を受けるときのイメージとして、長時間待たされて診察は数分という印象が拭えません。筆者はそんな診察をケータイ(スマホ)の画面で何とかできないものかとずっと考えていました。携帯電話を医療分野で活用したいと、大学院に入学してその分野の研究に取り掛かりだしたのが2004年。そこから18年を経て、日本でもようやくこうしたサービスが一般向けに提供開始されるということで、なんとも感慨深い思いです。

もちろん、オンライン診療や医薬品購入などはすでに個別にネットやアプリで利用可能なサービスはありましたが、HELPOはアプリとして一気通貫にパッケージされているので「備えておけばイザというときに安心」なのです。

そして何より医療機関に行くべきかどうか判断に迷ったときに医療従事者による健康医療相談を受けられることで、本当に病院へ行くべき患者を絞り込むことができます。コロナ禍で医療機関がひっ迫しているといわれていますが、こうしたトリアージにより医療機関ひっ迫の緩和もできるでしょう。

HELPOの一般向けサービス提供に関して行われたヘルスケアテクノロジーズの記者会見の質疑の中で、同社の代表取締役CER・大石怜史氏は、核となる健康医療相談サービスに医師や看護師、薬剤師を自社で雇用して対応にあたることの意義として、相談に対する回答の質を担保し、回答の水準を保つためと説明されていました。ようするに相談対応する医師等によって回答がばらついたりしてはダメなのです。さらにいえばネット上には病気や健康に関する様々な情報が点在しますが、間違った情報も多々散見されます。医療に関わる情報提供に間違いがあってはなりません。だからこそ、医師等を直接雇用していつでも正しい回答ができる体制を整えているのです。

HELPOの機能は以下の通りです。また、利用には月額550円(税込)の利用料がかかります。(ECサイトでの商品購入代金、オンライン診療利用時における診察代金や処方箋料、配送料などが別途必要です)

1. 健康医療相談

24時間365日、健康に関する相談をチャット形式で行うことができます(1回当たり最大60分間)。健康維持や病気の予防方法、症状に合った診療科や一般用医薬品選びの相談などが可能です。ヘルスケアテクノロジーズに所属している医師や看護師、薬剤師などがスピーディーに回答します。
※ 医学的な情報の提供を行うサービスです。相談者の個別的な状態を踏まえた診断や、薬の処方は行いません。
※ 症状によっては、一般用医薬品をご紹介できない場合があります。

2. 病院検索

アプリ上の地図から、条件に合う病院や診療所を簡単に検索できます。診療科(内科、耳鼻咽喉科、皮膚科、整形外科、眼科、小児科など)によるフィルタリングや、オンライン診療、夜間診療、女性医師の在籍の有無、またクレジットカード対応の可否など、豊富な条件設定が可能です。適切な診療科が分からない場合は、オンライン健康医療相談で相談できます。

3. ECサイト「HELPOモール」

専用ECサイト「HELPOモール」で、一般用医薬品や健康食品、化粧品、日用品などを購入できます。ヘルスケアテクノロジーズと提携する大手ドラッグストアが取り扱う商品が豊富にそろっています。現在は、東京都 23区にお住まいの方のみが対象となります。購入した商品を職場やご自宅まで配送します(最短3時間)。

4. オンライン診療利用支援サービス

連携する医療機関のオンライン診療を受けることができます。オンライン診療の予約から受診、決済までの一連の手続きを「HELPO」アプリ上で行うことができます。また、オンライン服薬指導や処方薬の配送の利用も可能です。
※ オンライン診療支援サービスの機能において、診療ならびに処方は提携クリニックに登録する医師の責任にて実施されます。

5. 歩数計機能

1日に歩いた歩数をグラフで分かりやすく表示します。歩数に基づき、歩いた距離や消費カロリーも同時に表示します。目標を設定することで健康管理に役立てることができます。

6. HELPO ポイントプログラム

歩けば歩くほどポイントがたまり、ECサイト「HELPOモール」でのお買い物や、PayPayポイントに交換することができます。

ちなみにヘルスケアテクノロジーズでは、独自に「医療へのアクセスに関する意識調査」を行い、その結果を公表しています(https://healthcare-tech.co.jp/news/20221129-2.html)。この中で、オンライン診療そのものの認知は約9割まで高まっているものの、実際には9割以上のユーザーがこれらのサービスを利用したことがないという結果が出ています。

オンライン診療など、医療にアクセスする選択肢は増えたと半数以上の人が思う一方で、9割以上の人はそれらを活用できていない現状が明らかに
オンライン診療など、医療にアクセスする選択肢は増えたと半数以上の人が思う一方で、9割以上の人はそれらを活用できていない現状が明らかに

アプリから健康医療相談やオンライン診療を受けるといったこれまでになかった医療へのアクセス方法であることから、今後一度でも使っていただくことで、多くの方にその利便性に気付いていただけて、きっとリピートが増えていくのではないかと見ています。

HELPO いつでも医療者に相談できるヘルスケアアプリ

HELPO いつでも医療者に相談できるヘルスケアアプリ

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