「ちかん されていませんか?」。たまたま見かけたんですが、なんですか、このアプリ画面は(笑) 警視庁の防犯アプリ「Digi Police」の機能のひとつなんですって。
調べてみると、2016年にリリースされた防犯に関する機能やコンテンツを詰め込んだアプリのようで、痴漢撃退機能から始まり、2019年に子どもと女性の安全に関する情報、2020年にサイバーセキュリティ関連の機能、今年には子どもの犯罪被害防止対策機能などが追加されたそうです。
そして実際に、今年4月にはこのアプリが役立ち、電車内で少女の体を触ったとして会社員の男が現行犯逮捕された事例も出たそうです。報道記事によれば混雑した電車内で、少女がDigi Policeの画面を周囲に見せたり、「やめてください」との音声を流し、これにより周囲の乗客が気づいて男を取り押さえたのだそうです。
さっそくアプリをダウンロードしてみました。アプリは無料です。思いのほか多数の機能があり、マイエリアを登録することでその周辺エリアの犯罪発生状況が表示されるほか、「最新のメールけいしちょう」「最新のアポ電情報」「Twitter」「最新情報(お知らせ)」がリアルタイムに配信されます。
防犯機能としては「痴漢撃退機能(機能追加)」「防犯ブザー機能」を搭載。さらに「ココ通知機能」「見守り活動防犯パトロール機能」「エリア通知機能」などの機能もあります。
一番右の「インコの部屋」という画面が謎ですが、説明によるとこのアプリを使えば使うほどポイントが貯まってインコが昇任試験を受けることができるのだとか。警視総監を目指して一緒に頑張ろうとのメッセージも。どうも、「防犯パトロール見守り活動」という機能があり、この機能をオン(パトロール開始)にして散歩をすると歩行した経路が「パトロール履歴」として記録されると共に、パトロール時間が蓄積され、インコの部屋の昇任試験ポイントになるようです。パトロール中のマップ画面には、そのエリア内の通報事案が画面上にも表示されます。犯罪に注意して歩きましょうということでしょうか。
そして痴漢撃退機能ですが、痴漢被害にあって困っている人が周囲に知らせたり、逆に痴漢被害にあって困っている人に助けが必要か確認するための機能なのだそうです。
筆者のかつての教え子(東京圏の学生さんたち)はみんな元気で、「先生、昨日電車の中で痴漢にあったけど、すぐに大声出して痴漢を撃退して、駅に着いたら電車から引きずり出して蹴りを2~3発食らわして、警察に引き渡してきたよ! スッキリした~」って話してくれる女子ばかりでした。
しかし、痴漢をされて恐ろしくて声も出せなくなってしまうケースもあるんでしょうね。そういう場合に使ってもらいたいアプリなのだそうです。(とっさに使えるのかなんとも分かりません)
さらにこのアプリについてググっていたら、なんと戸板女子短期大学の学生さんたちが、このDigi Policeを幅広い世代に広めようと、使用方法などを紹介した動画を作成したということで、先月警視庁から感謝状が贈られたという報道記事も発見しました。この学生さんたちが作った動画は戸板女子短期大学の公式YouTubeチャンネルから視聴ができます。
戸板女子短期大学といえば、じつは筆者が初めて教壇に立った大学で、2003年4月から2008年3月まで講義を持っていました。今やすっかりご縁が無いですが、またこの大学の教壇にも立ってみたいな(笑)。
警視庁:防犯アプリ Digi Police