ドコモがスマートパーキングソリューション事業を展開|木暮祐一のぶらり携帯散歩道

すでに類似のサービスがいくつか存在はしていたのですが、ついに超大手の参入で一気にパーキングサービスのスマート化が加速しそうな感じです。ドコモは、スムーズに空き駐車場を確保したいドライバーと、手軽に駐車場を開設し、集客したい駐車場事業者をつなぐ「docomoスマートパーキングシステム」提供開始しました。

このシステムは、車の入出庫を感知するIoT機器「スマートパーキングセンサー」、センサーとサーバーをつなぐ「ゲートウェイ」、クラウド上の「駐車場管理サーバー」およびドライバーが駐車場利用時に使用する専用アプリ「Smart Parking Peasy(ピージー、以下、Peasy)」の4つから構成されています。

ドコモのスマートパーキングシステムの仕組み
ドコモのスマートパーキングシステムの仕組み

駐車場を利用したいユーザー側から説明すると、この「Peasy」アプリを起動し、空き駐車場を検索し、予約することもできます。そのパーキングの利用が終わったら、駐車料金の決済までを「Peasy」で済ますことができます。

一方、駐車場事業者側のメリットとしては、「Peasy」アプリのマップ上に満空情報を表示させることで、見つけづらいところにある駐車場への集客が期待できます。今後の展開次第ですが、柔軟な料金設定も可能になってくるのでしょう。混雑する時間帯は料金を高めに、空きが多い時間帯は安価にという具合で。

満空の感知には、ドコモが独自に開発したスマートパーキングセンサーによってセンシングし、そのデータを駐車場管理サーバーで管理する仕組みになっています。7月21日現在、駐車場事業者5社が東京23区を中心に提供する15か所の駐車場で利用が可能です。正直なところ、まだ対応パーキング数が少なすぎて便利に活用できる段階にはなさそうです。

ソーラーパネルを使って通信用電源を確保
ソーラーパネルを使って通信用電源を確保

ちなみにこれらスマートパーキングの課題は、すでに大手パーキング事業者は独自に満空センサーを設置してその情報を自社のアプリで展開していること。ユーザーにしてみれば、パーキング事業者ごとに異なるアプリを複数インストールし、使わなくてはなりません。本音を言えば1つのアプリでパーキング事業者を横串で検索できて、さらに決済も一本化できるととても便利なわけです。この部分で、ドコモが力を発揮してくれると大変うれしいところですが…。

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