先だってとあるところでモバイルサービス関連の講演をさせていただいたのですが、Googleマップでロケーション履歴を見ることができる「タイムライン」機能について触れたら、ほとんどの方がこの機能についてご存じなく驚かれていました。もっと一般に知られている機能だと思っていたのですが、そんなこともありましたので改めて「タイムライン」機能について使い方などをご紹介します。
この機能はユーザーが訪れた場所、時間、滞在時間、移動手段、移動距離、さらに撮影した画像なども紐づけられていて、過去を振り返るのに便利な機能です。なお、利用するにはあらかじめGoogleマップの設定から「ロケーション履歴」をONにし、Googleマップでの位置情報の利用を常に取得する設定にしておく必要があります。
ロケーション履歴は過去にさかのぼって開くことができます。たとえば筆者の2022年12月20日を振り返ると、まずマップ上に行動した軌跡が表示され、その内容がまさにタイムラインとして詳細に表示されます。移動の手段や時刻、そしてその場所で撮影した主要な画像と共に振り返ることができます。
訪問先の名称までGoogleが判断して自動的に記録されています。ちなみにタイムラインに記録されている「四国電力面河水力センター」はちょっと惜しいところ。筆者が実際に訪れたのはこの施設の向かいにある廃校でした。そのような間違いがある場合はタイムラインの画面から編集することも可能です。ここで編集を加えておくと、次回訪問時のロケーション候補表示時に優先されるようになります。
立ち寄った飲食店なども店名を含めて記録が残されています。写真画像と共に思い出を懐かしく振り返ることができます。
またタイムラインの機能として、これまでユーザーが蓄積してきたロケーション履歴を分析してくれる機能もあります。上部メニューにある「分析情報」をタップしてみましょう。月別に移動の距離や訪れた場所別の滞在時間などが表示されます。
筆者の場合、2022年は12月が最もアクティブだったようです。1カ月の間に飛行機で11,929kmも移動していました。ホテル滞在時間は合計で102時間29分、一方でアクション別では飲食に割いていた時間が最も多かったようで、計35時間14分も飲み食いしていたようでした(笑)。
いつでも持ち歩いて位置情報や撮影画像を記録してくれるのはスマホですが、PCでタイムラインを見ることもできます。スマホと同じGoogleアカウントでログインしたブラウザからGoogleマップを開き、スマホと同様にメニューを開いて「タイムライン」をクリックし、ロケーション履歴を表示します。
ロケーション履歴はPCのブラウザのほうが閲覧性は高い一方で、分析情報の内容はスマホのアプリのほうが情報量が多そうです。
便利な機能である反面、普段からロケーション履歴について意識していないユーザーの中には、その日の行動が忠実に記録されていることに「気持ち悪い」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかしこれらの行動履歴はユーザー本人以外には公開されませんのでご安心を。記録された履歴を削除したり、履歴を残さない設定も可能です。
何かトラブルに巻き込まれた時のアリバイにも使えそうです。一方でGoogleに履歴を残さずに行動したいと感じたときには、スマホの位置情報をオフにするなど、常にGoogleに居場所を知られているんだと意識した行動をとることが求められそうです。